継母から亡父の預金名義変更の協力を求められた(城陽市在住50代女性Gさん,相続放棄の事例)
相談前
50代の女性Gさん(相談者)の父親(被相続人)は平成26年に80代でお亡くなりになりました。Gさんの父親は妻と死別後,別の女性と再婚していたため,Gさんは自然と実家への足が遠のいていました。ある日,父親の再婚相手(継母)より父親が亡くなった旨の連絡があり,「預金の引き出しに銀行へ行ったら,あなただけでは手続きは出来ないと言われたので協力してくれ」と言われました。とりあえず,線香を上げに実家へと行き継母と話し合いをしたところ,「田舎の土地やゴルフ会員権はあなたたち(子供たち)にあげるが,現金や預金は私がもらう」という継母の一方的な態度に違和感を覚え,それならば,今後の事も考えて一切の関わりを断ちたいと考えるようになりました。相続放棄という考えがすぐに浮かんだものの,手続きがよく分からないGさんは,みらい司法書士事務所に相談にお越しになられました。
相続関係
被相続人の妻である継母,Gさん,Gさんの弟の3名が相続人となりました。
みらい司法書士事務所の解決方法
死亡後3カ月以内の相談であり,相続を承認したと認められるような事情もなかったので相続放棄の申立を行うことに決定。子供の相続放棄後は被相続人の兄弟姉妹が次順位の相続人になる旨を説明したところ,その兄弟姉妹たちにも連絡を取ってもらい,その人たちの相続放棄も併せて受任しました。
解決後
無事に相続放棄申述書は家庭裁判所に受理されました。GさんとGさんの弟は父親の相続関係から離脱して,継母との今後の関係を断ち切ることができました。
司法書士からの一言
被相続人(お亡くなりになった方)の子供(第1順位)が相続放棄を行うと次は第2順位として被相続人の直系尊属(父母等)が相続人となります。通常は被相続人が高齢で亡くなった場合はその父母も亡くなっているケースが多いため,このようなケースでは第3順位として被相続人の兄弟姉妹が相続人となります。次の順位で相続人となる方の連絡先が分かる場合には事前に相続放棄を行う旨の連絡をしておいてあげた方がよいでしょう。なぜなら事情も分からない兄弟姉妹が突然,債権者から請求を受けた場合はパニックになってしまい,支払いをしてしまう可能性があるからです。亡くなった方の借金の請求を受けた方は,まずは落ち着いて専門家のアドバイスを求めましょう。
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