3か月の期限を超えてしまったどころか、死亡後14年を経過した亡父の相続放棄
相談前
60代の男性Dさん(相談者)の父親(被相続人)は平成12年に80代でお亡くなりになりました。
平成26年にDさんが当事務所に相談にお越しになられた時点で既に父親の死亡後14年が経過していました。父親は生前に親戚や知人などから約500万円の借入をしておりましたが,親戚から返済を求められることはなかったので,何もしていませんでした。
ところが,最近になって母親が亡くなると,その葬儀の席などでDさんの父親の債務の返済を迫られるようになりました。父親は不動産を持っていましたが,田舎の物件であり,到底売却して借金の返済に充てるには足りませんでした。
また,Dさん自身もそれほど裕福というわけではなく,父親の借金を返済する余裕はありません。困ったDさんは,みらい司法書士事務所に相談にお越しになられました。
相続関係
被相続人の妻(Dさんの母親)は既に亡くなっていたため,Dさんを含む子供3名が相続人となりました。
みらい司法書士事務所の解決方法
相続した負債の支払い義務を免れるには相続放棄が一番良い方法です。
しかし,本件では被相続人の死亡後14年を経過しており,相続放棄の申述期限である原則3か月を大幅に超えていたため,裁判所が受理しないことが懸念されました。
Dさんの事情を詳細に聞き取っていくと,相続放棄を認めるに足る事情も幾つかあったために,その点を上申書という形で詳しく家庭裁判所に説明すれば受理してもらえるのではないかという心証を得ました。
解決後
上記の事情を上申書に盛り込み詳しく丁寧に説明したことが功を奏し,無事に相続放棄申述書は家庭裁判所に受理されました。
Dさんはこれで,父親の借金の返済の件で親戚から責め立てられることもなくなりました。
司法書士からの一言
相続放棄の期限は被相続人の死亡後原則3か月です。
しかし,事情によっては死亡後3か月を超えてしまっていても相続放棄が認められるケースもあります。
みらい司法書士事務所では幾度となく死亡後3か月を超えた相続放棄のご依頼を受け,裁判所に受理してもらっており,裁判所が受け入れやすい上申書や疎明資料の収集についての経験があります。被相続人の死亡後3か月を経過してしまった方もあきらめることなくご相談下さい。
みらい司法書士事務所の相続放棄一覧
- 亡父と継母の共有の不動産に仮差押登記がされていた(宇治市在住の50代男性O様,相続放棄の事例)
- 亡くなった父が兄の保証人になっていた(宇治市在住の40代男性Uさん,相続放棄の事例紹介)
- 亡くなった母が保証人になっていた。(宇治市在住70代女性Cさん,相続放棄の事例)
- 30年以上音信不通の亡父の債務の請求をきっかけに相続放棄をした事例(宇治市在住40代女性Nさん)
- 借金は少額であったが相続放棄をした事例(宇治市在住40代男性Lさん)
- 相続放棄の期間3ヶ月の伸長(延長)を申立てた事例(久御山町在住30代男性Mさん)
- 家族関係が良好ではなかった父親の相続放棄(京都市伏見区在住40代男性Lさん)
- 借地の上に老朽化した建物を持つ無年金の母親の相続放棄(宇治市在住60代女性Iさん)
- 30年以上音信不通の父親の借金の支払いを求められた(宇治市在住40代女性Hさん)
- 継母から亡父の預金名義変更の協力を求められた(城陽市在住50代女性Gさん,相続放棄の事例)
- 死亡後3ヶ月を過ぎて請求が来た亡父の連帯保証債務の相続放棄(宇治市在住40代女性Fさん)
- 賃貸アパートで孤独死した亡父の相続放棄
- 借金があるわけではないが兄弟間の仲が悪いために行った相続放棄
- 自営業の運転資金約600万円の負債を残した父親の相続放棄
- 事業で約1億円の負債を残した母親の相続放棄
みらい司法書士事務所の解決事例一覧
- 100年前の抵当権と60年前の売買予約権仮登記がある相続登記②(宇治市在住の60代女性
- 100年前の抵当権と60年前の売買予約権仮登記がある相続登記①(宇治市在住の60代女性
- 再婚を機に自宅を息子に譲り渡す(宇治市在住の50代男性Oさん,生前贈与の事例)
- 亡父と継母の共有の不動産に仮差押登記がされていた(宇治市在住の50代男性O様,相続放棄の事例)
- 離婚による財産分与を原因とする所有権移転登記(宇治市在住の50代女性Mさん)
- 亡夫名義の自宅の相続登記(宇治市在住の60代女性Kさん)
- 被相続人が住所を転々としていた(宇治市在住の50代男性,Wさん,相続登記の事例)
- 子どもが居ない夫婦の遺言書作成(宇治市在住の80代Wさん夫妻,遺言書作成の解決事例)
- 亡くなった父が兄の保証人になっていた(宇治市在住の40代男性Uさん,相続放棄の事例紹介)
- 相続人が多忙の為手続の一切を司法書士に任せた遺産承継業務(任意相続財産管理業務)の事例(宇治市在住の40代男性Rさん)
- 自筆証書遺言に基づく相続登記(遺言書検認手続と相続登記の事例,京都市上京区在住の60代男性Aさん)
- 被相続人死亡から10年以上経過してからの相続登記(宇治市在住の70代男性Wさん,相続登記の事例)
- 亡き夫名義の自宅を長女に相続させた事例。(宇治市在住70代女性Uさん,相続登記の事例)
- 亡くなった母が保証人になっていた。(宇治市在住70代女性Cさん,相続放棄の事例)
- 被相続人死亡後10年以上経過した相続登記の事例(宇治市在住の70代男性Wさん,相続登記の事例)
- 消費者金融からの借入の抵当権(京都市伏見区在住の50代男性Rさん,抵当権の抹消登記の事例)
- 相続税対策のための生前贈与の事例(八幡市在住の50代男性Mさん,生前贈与の事例)
- 共有物分割請求の被告となった相続人の相続登記事例(滋賀県大津市在住70代男性Oさん)
- 生前贈与による所有権移転登記の事例(宇治市在住60代男性Wさん)
- 30年以上音信不通の亡父の債務の請求をきっかけに相続放棄をした事例(宇治市在住40代女性Nさん)
- 亡くなった母が再婚で前夫との間に子が居たことが分かった遺産承継業務(任意相続財産管理業務)の事例(京都市伏見区在住40代男性Uさん)
- 子の居ない夫婦の遺言書に基づく相続登記の事例(宇治市在住80代女性Oさん)
- 亡くなった方が生前から相談に訪れていた相続登記の事例(宇治市在住70代女性Cさん母子)
- 所在が遠方で住居表示が実施された相続不動産の相続登記の事例(宇治市在住50代男性Wさん)
- 古い根抵当権がある不動産の相続登記の事例(京都市在住60代女性Tさん)
- 半血の兄弟姉妹が多数居た方の財産管理(遺産承継)業務の事例(宇治市在住80代女性Oさん)
- 借金は少額であったが相続放棄をした事例(宇治市在住40代男性Lさん)
- 地主さんの相続対策(久御山町在住80代男性Tさんの遺言書作成の事例)
- 外国に住む兄弟との遺産分割協議が必要になった相続登記の事例(宇治市在住50代女性Oさん)
- 相続放棄の期間3ヶ月の伸長(延長)を申立てた事例(久御山町在住30代男性Mさん)
- 音信不通の子がいる場合の相続対策(宇治市在住60代男性Mさんの遺言書作成の事例)
- 家族関係が良好ではなかった父親の相続放棄(京都市伏見区在住40代男性Lさん)
- 借地の上に老朽化した建物を持つ無年金の母親の相続放棄(宇治市在住60代女性Iさん)
- 再婚した奥さんに自宅を残してあげたい(城陽市在住50代男性Kさんの遺言書作成の事例)
- 父親の土地の上に息子が住宅ローンを組んで家を建てた(久御山町在住70代男性Mさん)
- 30年以上音信不通の父親の借金の支払いを求められた(宇治市在住40代女性Hさん)
- 継母から亡父の預金名義変更の協力を求められた(城陽市在住50代女性Gさん,相続放棄の事例)
- 死亡後3ヶ月を過ぎて請求が来た亡父の連帯保証債務の相続放棄(宇治市在住40代女性Fさん)
- 賃貸アパートで孤独死した亡父の相続放棄
- 公正証書遺言の作成を行おうとしたが間に合わなかったケース
- 借金があるわけではないが兄弟間の仲が悪いために行った相続放棄
- 自営業の運転資金約600万円の負債を残した父親の相続放棄
- 事業で約1億円の負債を残した母親の相続放棄