亡くなった方が生前から相談に訪れていた相続登記の事例（宇治市在住７０代女性Ｃさん母子）
相談前
宇治市在住の７０代女性Ｃさん（相談者）の夫は，癌で余命宣告を受けていました。自宅で自営業を営む妻のＣさんと自宅隣に所有する土地上に家を建てた長女，嫁いで実家から離れた二女が居る状況で，自らの死後に円満な相続が行われるかを心配したＣさんの夫は，自宅近くの当事務所に妻のＣさんと長女と共に相談に訪れました。
相続関係
Ｃさんと二人の娘が相続人となります。
みらい司法書士事務所の解決方法
Ｃさんの夫は，当職の面前で妻であるＣさんと長女に対して，自宅と隣地の土地はそれぞれに相続して欲しいこと，預貯金は少ないが，実家を離れた二女に配慮して欲しいことを告げました。
当職は，Ｃさんの夫の思いを確実にするには遺言書を作成する方法もあるが如何か，と尋ねましたが，Ｃさんの夫はそこまでするには及ばない。妻と長女を信じている。自分が亡きあとは妻らがまた相談に訪れると思うので宜しく頼む，と告げて帰って行きました。
その後しばらくしてＣさんの夫はお亡くなりになり，Ｃさんと長女，二女の三人で当事務所に相談に訪れました。そして，生前のＣさんの夫の希望どおりに相続することになりました。
解決後
Ｃさんの夫がお亡くなりになったあと，Ｃさんたちは落ち着いた様子で当事務所にお越しになりました。生前のＣさんの夫が自らの亡きあとのことを皆に言って聞かせていたようで，遺産分割はスムーズでした。
司法書士からの一言
自らの亡きあとの遺産分割については，遺言書を遺すことが最も一般的ですが，Ｃさんの夫のように近隣の司法書士を将来の相続人とともに事前に訪ねておくということも有効な手段であると学ばされました。この方法は確実なものではありませんが，死期が迫っている状況で簡便に自らの意思を親族に伝えるという点で悪くないと思います。
事情を知っている司法書士が居るということで，Ｃさんら相続人は落ち着いて話し合いや手続が出来ているようでした。
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